ラスコーの洞窟壁画

錆びた鐵を使った山麓アトリエの作品 作品名:海比古

いちばん自然な「鐵の色」

自然界にある鐵は、錆びた状態の「酸化鉄」として存在します。この「錆びた鐵」は赤色、黒色、黄色などを示し、世界中で彩りに使われてきました。フランス・ラスコーの洞窟壁画はクロマニョン人たちがこの色で動物たちを描いたもの。「錆びた鐵」は最も安定した状態なので変化が少なく、1万5000年経った今でも、かれらの用いた色が残っています。日本でも建築物の「朱」、漆器の「黒」「赤」などに錆びた鐵が用いられてきました。
錆の色は、自然な鐵の色…私たちは祖先から、それに美を感じてきたのですね。