座卓の修理

昭和20年代につくられた折れ脚の座卓です。
天板の突板が剥がれかけ、框は反り、幕板が外れかけていたため、脚もぐらついていました。また、キズや欠けが随所に見受けられました。まず、家具を解体し、メインの鏡板を交換しました。その後、不良箇所を丁寧に補修し、再度組み立てました。最後に全体に塗装を施して仕上げ、これにより、元の美しい状態を取り戻しました。

店主のつぶやき

一昔前の日本の住宅では、食堂と寝室が一緒の空間として使われていました。食事はちゃぶ台でとり、夜は布団を敷いて寝るため、ちゃぶ台は毎日片付ける必要がありました。このように限られたスペースを効率的に使うために、折れ脚のちゃぶ台が生まれたとのではと思います。脚が折れることで、ちゃぶ台は簡単に片付けられ、保管にも場所を取らない優れたアイテムでした。